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奥歯を治す前に知っておきたいこと(1)

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奥歯こそ(特に第二大臼歯、通常7番の歯が大事)が“咀嚼”の主力であり、口の中で最も大事なところです。

記事のポイント
  • 前歯と奥歯はどちらが大事か?
  • 前歯と奥歯それぞれの役割
INDEX

奥歯を治す前に知っておきたい“前歯と奥歯、どちらが大事?”

奥歯治療の材料説明時に患者さんから“奥歯は見えないので何でもいい(安くていいなどの理由で)”ということをお聞きすることよくあります。その度に私は背筋がゾッとします。なぜかといえば奥歯こそ(特に第二大臼歯、通常7番の歯が大事)が“咀嚼”の主力であり、口の中で最も大事なところだからです。歯科医師は皆そう認識していますが、長い歯科医療の歴史の中でそのことを皆様にきちんと伝えることできていないため先ほどのような発言を多く聞くことになります。
前歯もとても大事ですが、奥歯も前歯に劣らず大事になります。

あらためて認識したい前歯と奥歯の役割

お口の中は上下14本ずつ28本の歯があり、12本の前歯と左右8本ずつの16本の奥歯で構成されています。
簡単に言い方をすると、前歯はアンテリア・ガイダンス、奥歯はポステリア・ストップという考え方の役割を担っています。この二つの役割は長く咬合を維持するために必要な要素です。
<アンテリア・ガイダンス>
前歯が顎を動かす上での指示役になるということ。これは顎関節の滑走により、奥歯ですりつぶして食べる時(人間が雑食でいられるということになる)、その動きを管理するのが前歯であることを表しています。前歯がうまく機能しないと、奥歯に負担がかかり噛み合わせの崩壊につながります。
<ポステリア・ストップ>
臼歯部(奥歯)の噛み合わせの高さがしっかりと止まっていること。奥歯がなくなったり揺れてくるとポステリア・ストップが喪失し、前歯に負担がかかり噛み合わせの崩壊につながります。

例えてみると前歯と奥歯の役割は、会社の管理職と営業職みたいなもの

管理職(前歯)と営業職(奥歯)の対比で、噛み合わせと会社のシステムはとても似ています。
前歯は顎の動きを管理し奥歯の咀嚼をコントロールするので、会社でいう管理職です。それに対して、奥歯は咀嚼(食物を潰していく)をするので、会社でいう営業職です。いい管理職がいて営業職がベストの仕事をできると利益が出るのと同じく、前歯がしっかりしていると奥歯でベストの咀嚼ができます。
仮に管理職(前歯)がいなくても営業職(奥歯)がしっかりしていると、負担はかかりますが、咀嚼は成り立ちます。(いわゆる、矯正が必要な不正咬合の人に多い咬合です。)しかしこの状態が長く続くと、噛み合わせの崩壊につながります。
逆に営業がいなくなると会社が立ち行かなるのと同じで、奥歯がなくなると前歯に負担がかかり大きな入れ歯を入れることになります。それゆえ、ポステリア・ストップ(奥歯)がとても大事ということになります。
ですから、“奥歯は見えないからなんでもいい”という考え方は、長期的に奥歯がなくなってもいいということにつながってしまいます。

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