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全身と歯周病(2)

全身との関わり
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血管の中に流れ込む歯周病菌や内毒素、炎症性サイトカイン、炎症性メディエーターなどが多くの全身疾患に影響を与えていることが分かってきました。医科の領域の研究で全身の多くの臓器で口腔内細菌が見つかる報告がされてきています。

記事のポイント
  • 歯周病の悪化により影響を受ける全身疾患について学ぶ
INDEX

<歯周病の悪化により影響を受ける全身疾患>

ヒトはそれぞれ受け継いだ遺伝子と細菌たちがいます。歯周病を悪化させる細菌を多く受け継いだ人は、全身に口腔内細菌が流入しやすいです。当然、歯茎の免疫力の低い人は細菌の攻撃を受けやすいです。
また、遺伝的に抵抗力の弱い臓器や器官は口腔内細菌の攻撃を受けやすい可能性が高いと考えられます。
歯周病と関連性の高い疾患を列挙しておきます。

 

歯周病と関連性の高い疾患

糖尿病の第6の合併症と言われ、歯周病が慢性炎症として2型糖尿病を悪化させます。歯科と医科の連携の最も多い領域です。

 

糖尿病との関連も高い肥満ですが、歯周病原因菌の中で肝臓と脂肪細胞に脂肪を沈着させやすい差細菌がいると言われています。

 

歯周病原因菌が最も影響を与えているのが、動脈硬化症の中のアテローム性動脈硬化です。厚くなり硬化した血管内壁にマクロファージに食べられた歯周病菌が検出されています。

 

心臓の弁が、血流に入った歯周病菌で感染を起こすことがあります。

 

虚血性心疾患は、冠動脈が狭くなって血流が少なくなってしまう狭心症や冠動脈が詰まって血流が途絶える心筋梗塞などがありますが、歯周病原因菌がその場所から見つかることがあります。

 

認知症患者の脳内から歯周病菌の産生物質が沈着しているという報告があります。Pg菌が産生したジンジパインがそれで、海外の製薬会社でジンジパイン阻害薬が開発されています。

 

歯周病菌の炎症により産生される物質がリスクを高めるという報告があります。

 

関節リュウマチの悪化にPg菌やAa菌の介在が関与していると報告されています。また、歯周病治療により関節リュウマチの症状が改善した報告があります。

 

血管内皮機能の低下により腎機能の低下が認められる。

 

手足の血管が閉塞し、手足の冷えやしびれ、痛みなどの症状が現れる難病です。患部の血管の大部分から歯周病菌が検出されます。

 

大腸癌患者の患部組織と唾液からFn菌を分離解析した結果、共通した菌株が存在していることが報告されています。大腸癌の発癌過程に口腔内細菌が関与していることを示唆しています。

まとめ

歯周病と関連性の高い疾患には、糖尿病、肥満、動脈硬化症、心内膜炎、虚血性心疾患、認知症、早産・低体重児出産、関節リュウマチ、腎臓病、バージャー病、癌があります。

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