全身と歯周病(1)
今まで考えられてき歯周病という病気と考えられてきました。しかし現在では、歯周病という病気は歯が抜けるだけに留まらず、長くゆっくりとした炎症(慢性微小炎症)の進行に合わせ少しずつ口腔内細菌やその産生物を全身の臓器に運ぶ病気であることが分かってきました。
- 歯周ポケットの中で何が起こっているのかを学ぶ
歯周ポケットの中で何が起こっている?

歯と歯茎(歯肉)の境目には歯に沿って歯周ポケットがあります。そこは口腔内細菌の棲んでいる場所です。腸内細菌が腸のヒダに腸内フローラ(バイオビオーム)を形成しているのと同じです。歯周ポケットの中は空気があまりないのでよく悪玉菌であると言われる嫌気性菌が多く生息しています。歯磨きが悪くて嫌気性菌が増えてくるとポケット内面に免疫細胞が血管からたくさん出て細菌を食べようとして戦いがおこります(炎症)。それゆえ血管は免疫細胞が出やすいように拡張したり増殖するので、歯茎は外からみると赤く腫れて見え、触るとすぐに血が出ます。その状態になると歯周ポケットの内面には潰瘍が形成されています。
歯周ポケット内面の潰瘍が問題!
この潰瘍の表面から免疫細胞の攻撃を逃れた口腔内細菌が拡張した血管の中に侵入します。当然、血管内に侵入した口腔内細菌は、心臓の鼓動(1分間に50〜70回)に合わせ全身に伝播されます。全身を回った口腔内細菌は一部が全身の臓器に止まりそこで炎症を起こすなどの悪さをします。このことが継続していくと口腔内細菌が命を落とすような重篤な病気につながっていきます。

潰瘍をなるべく作らないように!
歯周病は口の中の病気として歯を抜くことになるのみならず、全身にも影響を及ぼし、隠れた病気を作っていきます。感染予防(インフェクションコントロール)を十分に行い歯周ポケットの中に潰瘍を作らないことが口腔内のみならず全身の健康を獲得していくのに必要になります!
歯周ポケット内面の潰瘍が問題です。歯周ポケットの中に潰瘍を作らないことが口腔内のみならず全身の健康を獲得していくのに必要になります!