健康もしくは病気を決定するもの(1)
健康な状態と病気になる状態があります。癌になる人、ならない人。糖尿病になる人、ならない人。血管が弱くなったり、血栓ができて、心臓や脳に疾患が発生する人、問題のない人。
この2つの状態はどのような因子の差で生じているのでしょうか?
- 健康な状態と病気になる状態の3つの因子を学べる
- 生活習慣を整えて健康な状態を目指すことができる
人の健康の状態(未病)と病気の状態を決める3つの因子とは
人の健康の状態(未病)と病気の状態は、疾患によって一概には言えませんが、あえて簡単に言うと以下の3つの因子で決定されると言っていいでしょう。
1、遺伝子
2、受け継いだ微生物
3、環境
この3つの因子を紐解いてみましょう。
1、遺伝子
遺伝子とは言わずと知れた両親からもらった遺伝情報。この情報をもとにわたしたちの形態学的、組織学的、病理学的、生理学的、免疫学的側面が決まっています。最近、アメリカFBIの犯罪捜査に遺伝子から似顔絵を作成し、捜査に使用していると聞きます。顔や性格さえも遺伝子でわかる?と言われるほど遺伝情報は私たちの全てを決定しています。
病気になるかならないかを左右に大きく影響しているのが免疫力。身体を守る力が強ければ病気を避けやすくなり、弱ければ病気になりやすい。免疫力も遺伝子により異なってくるので、それぞれの疾病リスクの差にもなります。どんな遺伝子を持っているかが、病気の発生に大きな影響を与えます。今の所、家族歴を見ることで疾病への傾向をつかむことができますが、近い将来、遺伝子を解析することでどの病気になりやすいかを赤ちゃんのうちに判定することも可能になるかもしれません。
2、受け継いだ微生物
私たちは周りの人(多くは生みの母親と養育者)から受け継いだ微生物(微生物というと多くは細菌ですが、細菌より大きなカビ菌やもっと小さいウイルスなども含まれます)と共生関係にあることがわかっています。実は、微生物が体に存在しないと私たちは特別な環境(無菌室など)以外で生きていけません。共生という言葉の通り、お互いの恩恵・サポートで命を繋いでいます。
そのため、微生物学者の中には、私たちの体の所有権について面白い質問をする先生がいます。「あなたの身体のあなた自身の所有権は何%ですか?」えっ、100%以外の答えがあるの?というのが普通の人の反応でしょう。アランナ・コリン著の『あなたの体は9割が細菌』など細菌の所有権や共生関係を述べている書籍は多数あります。
住み着いている微生物は、わたしたちに多くの恩恵を与えてくれます。わかりやすい例は腸内細菌。食事で不足している栄養素を腸内細菌が作り出し補給してくれます。栄養素以外にも彼ら微生物から受ける恩恵が徐々に明らかになってきています。
ヒトの場合微生物をまず受け継ぐのは、出産をする母親からです。大切な微生物を母系でその一族に受け継いでいきます。ヒト以外の生物も微生物と共生しながら地球上で種を継続させています。全ては解明されていませんが、とても緻密ですばらしいシステムと言えます。
3、環境
環境には周囲環境と生活習慣がありますが、疾患に関して生活習慣が大事になります。遺伝子と受け継いだ微生物とともに最高の免疫を発揮するのに良い生活習慣の因子は欠かせません。
特に
・腸内細菌にも配慮した食事
・適度な運動
・睡眠時間の確保
この3つは基本的なことですがとても大事で、それを証明する研究が世界中で発表されています。生活習慣が乱れ気味の方は1つずつ改善したいところですが、近代になり良い生活習慣を乱す誘惑が増加傾向にあります。生活習慣を整えて未病を継続していきたいものです。
いまの100歳長寿時代に健康長寿を獲得するためには、早いうちから未病を維持するための健康の3つの因子(遺伝子・受け継いだ微生物・環境)を理解し、微生物とうまく付き合いながら生活習慣を整えることが大切です!この機会に自分の生活を見直してみませんか?